・氏名: 高柳 和雄・たかやなぎ かずお・Kazuo Takayanagi
・専門分野: 量子多体問題、凝縮系物理学、原子核物理学
・研究内容:
量子力学の多体問題の理論について、「有効相互作用」という概念をキーワードにした研究を行っている。「有効相互作用」は、多体系の波動関数の複雑さ(の一部)を相互作用にくり込んだ汎用性の高い概念であり、当研究室ではその統一的理解を目指した研究を行っている。一般に、複雑な多体系は全Hilbert空間ではなく、適当な大きさのモデル空間内で記述される。そのモデル空間での相互作用は元々の相互作用からは変化しており、それが有効相互作用と呼ばれるものである。当研究室での研究は次の3方向で行われている。(i) そのモデル空間の広さと有効相互作用の関係を微視的に理解することにより、より少ない自由度で複雑な多体系の振る舞いをよりわかりやすく記述する微視的理論の研究。 (ii) 特に多重散乱を基礎にした有効相互作用に関しては、その基礎となる2体散乱の逆散乱理論を完成させたばかりであり、ここを出発点とした有効相互作用ぼ作成法の研究。 (iii) 有効相互作用理論でのモデル空間を小さくしていった極限を使った、「密度汎関数理論」との関係の研究。
・研究室WebサイトURL: http://www.ph.sophia.ac.jp/~ktak-ken/